大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)621 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人山中静次の上告理由第一点について。

原判決の引用する第一審判決は、第六次強制疎開に際して上告人が東京都から受

領した補償金額は建物に対する補償の外該建物敷地の借地権に対する補償を含んで

いたことを認定し詳細に説示しており、挙示の各証拠によると右認定は相当である。

また原判決が「借地権の消滅はただ建物除却の跡地について旧借地人の支配を排す

れば足りるのであつて、旧借地人の権利を地方長官又は東京都において買収によつ

て取得したものとしなければならぬものではない。地方長官は防空上の必要にもと

ずきこれを使用し得ることは旧防空法第五条ノ八によつても明らかである」と説示

したことは、原判決が上告人は東京都から補償金を受領して本件建物敷地の賃借権

が消滅したと判断したことと相矛盾するところはない。原判決には所論のような事

実誤認、法令違反、理由齟齬の違法はない。

同第二点について。

論旨は、結局、原審の適法になした事実認定、原審の専権に属する証拠の取捨判

断の論難に帰し採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 高 橋 潔

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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